平安時代に最も権力を持った人物として、藤原道長(966-1028)が有名です。
天皇に娘を嫁がせて、自分は天皇の外戚となり権力を握るという方法が有名ですが、
先祖の藤原冬嗣(775-826)も、また、藤原北家代々似たようなことを行っており、平安時代中期の天皇の先祖は、ほとんど藤原氏という異常な状態になっています。
道長は、3人の娘を天皇の中宮とし、後一条天皇・後朱雀天皇・後冷泉天皇の外祖父として権力をふるいました。
後冷泉天皇(1025-1068)の3代血統表
父 後朱雀天皇 1009 |
父の父 一条天皇 980 |
円融天皇 959 |
藤原詮子 962 | ||
父の母 藤原彰子 988 |
藤原道長 966 | |
源倫子 964 | ||
母 藤原嬉子 1007 |
母の父 藤原道長 966 |
藤原兼家 929 |
藤原時姫 | ||
母の母 源倫子 964 |
源雅信 920 | |
藤原穆子 931 |
競走馬のように血統表を書いてみると、異常なことになっているのがよくわかります。
後冷泉天皇の母、藤原嬉子と、後朱雀天皇の母(=後冷泉天皇の父の母)、藤原彰子は、姉妹です。
また、一条天皇の母、藤原詮子と藤原道長は姉弟です。
強力な藤原氏のインブリードがかかっていることがよくわかります。
平安時代初期の嵯峨天皇と比較すると、藤原氏の浸食っぷりがよくわかります。
嵯峨天皇(786-842)の3代血統表
父 桓武天皇 737 |
父の父 光仁天皇 709 |
天智天皇 626 |
越道君伊羅都売 | ||
父の母 高野新笠 |
和乙継 | |
土師真妹 | ||
母 藤原乙牟漏 760 |
母の父 藤原良継 716 |
藤原宇合 694 |
石川国咸大刀自 | ||
母の母 阿倍古美奈 |
阿倍粳蟲 | |